日本人が英語を話す際に困るのが「時間の感覚の表現のしかた」です。

〈例1〉「私は英語を勉強しています。」
この日本語を聞いたとき、中学レベルでは3つの解釈ができます。
(1)今まさにこの時間は勉強していないが、普段から英語の勉強に取り組んでいる。
(2)今まさにこの時間、英語の勉強をしている最中である。
(3)ある程度の期間をかけて英語の勉強をしている。

これらを英語で表すと次のようになります。
(1)I study English.〈現在の習慣〉
(2)I am studying English.〈現在進行形(現在進行中の動作)〉
(3)I have studied English.〈現在完了形(過去のある時点から今までの継続した動作・習慣)〉

また、次はいかがでしょうか。

〈例2〉「私はおじの家に行きます。」
この日本語からも中学レベルでは2つの解釈ができます。
(1)普段からおじの家に行くことを表している。
(2)これから、もしくは近い未来におじの家に行く予定である。

これらを英語で表すと次のようになります。
(1)I visit my uncle.〈現在の習慣〉
(2)I will visit my uncle.またはI am going to visit my ucnle.〈未来〉

このように日本語では曖昧なものも、英語では原則として区別をつけていくのが時間に関する表現です。

中学英語では、大きく分けて中1で「現在」、中2で「過去、未来」、中3で「現在完了」を習います。また、中1で「現在進行形」、中2で「過去進行形」を習います。

①現在形
現在形は「現在の習慣」や「現在の状態」を表します。動詞は現在形を用います。
〈例1〉I usually get up at six.(私は普段6時に起きます。)
〈例2〉My father is very busy now.(私の父は今、忙しいです。)

②現在進行形
現在進行形は、「今まさに目の前で起こっている動作」を表します。主語+is(am、are)+~ingで表し、「~しているところです」と訳します。
〈例3〉She is having lunch now.(彼女は今昼食をとっているところです。)

③過去形
その名の通り、「過去の習慣」や「過去の状態」を表します。
〈例4〉I lived in Hokkaido ten years ago.(私は10年前に北海道に住んでいました。)

④過去進行形
過去進行形は、「過去の特定の時点でその時にリアルタイムに起こっていた動作」を表します。主語+was(were)+~ingで表し、「~しているところでした」と訳します。
〈例5〉They were playing soccer then.(彼らはその時サッカーをしているところでした。)

⑤現在完了
現在完了は「過去のある時点から現在までの関連性」を表現します。主語+have(has)+過去分詞~で表します。例えば、I lived in Nagoya.(私は名古屋に住んでいました。)では、「いつのことかは不明だが、とにかく以前は名古屋に住んでいた。しかし、今は名古屋に住んでいるかどうかは分からない。」ですよね。また、I live in Nagoya.(私は名古屋に住んでいます。)も「今は住んでいるが、昔は名古屋に住んでいたかどうかは分からない。」ですよね。しかし、現在完了形は「昔も今もずっと名古屋に住んでいる」とうことを表せます。
〈例6〉I have lived in Nagoya for a long time.(私は長い間名古屋に住んでいます。)

このように、英語には様々な時間の感覚を表す表現があります。