英語で文を作る際に困るのは、「どのように単語を並べなければならないのか」ということです。これは日本語の語順と英語の語順に違いがあるからです。日本語では「結論」、いわゆる述語は文末に来ます。文末まで聞かないと、それが「肯定文」なのか「疑問文」なのか「否定文」なのか分かりません。それに対して英語は、割と先の方で「結論」が出てきます。ですから最初を集中して聞いていれば、ほぼ言いたいことが理解できます。

では英語の語順はどのようなものがあるのでしょうか。英語の語順のことを一般的に「文型」と呼びます。現在学校で教えられている英文法の主流は5つの文型ですのでこの5つに則って説明をしますが、細かく分ければ7文型、8文型、それ以上の文型もあると言われています。今回は、初心者でも学習しやすい「5文型」について解説します。

その前に「品詞」について説明します。「品詞」と聞くと頭が痛くなるかもしれませんが、この説明は避けて通れませんので少々お付き合いください。英語で抑えておくべき品詞は「名詞(代名詞も含む)」「動詞(助動詞も含む)」「形容詞」「副詞」です。

①名詞
主に「名前」だとお考えください。desk(机)、Ken(ケン)、beauty(美しさ)などです。また代名詞とはI(私は)、she(彼女は)、we(私たちは)、us(私たちに)などです。

②動詞
be動詞(is, am, are, was, were)と一般動詞(make, get, haveなど)があります。また助動詞(can, may, will, mustなど)とbe動詞または一般動詞の組みあわせも1つの動詞と考えてください。

③形容詞
「どんな」名詞なのかを説明するものです。たとえば、「車」だけではどんな車か分かりません。そこにblue(青い)とかbig(大きな)とかがつくと、どんな車かはいっきりしますね。

④副詞
「どのように」「どのくらい」を説明する語です。たとえば、「起きる」だけではよく分かりません。そこで「早く+起きる」のように「早く」を付ければ明確になります。「上手に+テニスをする」とつければやはり「テニスをする」よりも明確になります。他には「土曜日に+本を読む」のように「土曜日に」という言葉や、「公園で+友達に会う」のように「公園で」のように「時や場所」を表す語も「副詞」と言われます。

では、代表的な5文型の説明です。主語をS(「~は」「~が」)、動詞をV、目的語をO(「~を」「~に」、補語をC(主に形容詞)、修飾語をM(主に副詞)とします。

①第1文型(S+V〈+M〉)
Mというのはあってもなくても良い情報です。主に副詞が来ます。
〈例1〉Megumi / runs / fast.「めぐみは(速く)走ります。」
S V M

②第2文型(S+V+C〈+M〉)
〈例2〉She / is / happy.「彼女は幸せです。」
S V C
第2文型ではS=Cとなります。

③第3文型(S+V+O〈+M〉)
〈例3〉I / have / dogs.「私は犬を飼っています。」
S V O
第3文型ではS≠Oとなります。

④第4文型(S+V+O1〈人に〉+O2〈物を〉〈+M〉)
〈例4〉I / gave / him / a bag.
S V O1 O2
「私は彼にかばんをあげました。」
第4文型ではO1≠O2となります。

⑤第5文型(S+V+O+C〈+M〉)
〈例5〉We / call / him / Ken. 
S V O C
「私たちは彼をケンと呼びます。」
第5文型ではO=Cとなります。