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映画は字幕なしで見ちゃえ!

英語の勉強方法の1つとしてあなたもアドバイスされたことがあるかもしれないのが、「映画を字幕なしで見よう」という勉強方法です。

実はこれは初心者には結構難しいのです。しかし、ご安心ください。初心者にも上達できる方法について教えますので。

まず、「なぜ初心者には字幕なしで映画を見るのが難しいのか」という理由ですが、以下の4点が挙げられます。
(1)単語力がない
(2)文法力がない
(3)トークのスピードが速すぎる
(4)スラングが多い

(1)~(3)は当然のこととして、(4)がかなり厄介なのです。スラングは別名「俗語」と呼ばれますが、これは上級者レベルでも理解するのが難しいのです。教科書にも出てこないし、流行語の場合もあるし、昔のことわざみたいなのもあるからです。だからと言ってあきらめないでくださいね。

では、初心者が字幕なしで映画を見る方法はどうすればいいのでしょうか。以下の4点をぜひ実践してください。

(1)映画選びを間違えるな
実は、一番肝心なのは「映画選び」です。裁判・刑事・サイエンスなど専門用語がたくさん出てくるような映画は現段階では見ることはおろか楽しむことすらできません。ですから、①ある程度内容を知っている映画、かつ、②アニメやヒューマンドラマを中心とした映画を選ぶようにしてください。最近はDVDにしてもBlu-Rayにしても日本の映画であっても、2ヶ国語放送が選べるものもたくさんあります。ですから音声を英語に変えるだけでも安心して見られるはずです。特に、ジブリやディズニーの映画などはお子様も見るような映画ですので、トーク自体もゆっくり目なのが多いです。

(2)いきなり英語の音声が厳しいならば、日本語で見よう!
いきなり英語の音声にしなくても構いません。最初は日本語の音声または字幕で見てある程度ストーリーを理解してください。また、映画を鑑賞しながら「このセリフ、かっこいい」とか「素敵なセリフ」だと思ったものはメモか何かに控えておいて、後で英語の音声で見るときに、「こう言っていたんだ」と確認をしてください。やはり、記憶の定着として有効なのは「感動」です。心がハッとするような出来事があればそれは長く記憶にとどめられるものです。

(3)英語のスクリプトがあるならばそれを入手せよ!
実は映画のスクリプトというものはネットで検索すれば出てきます。たとえばhttp://www.imsdb.com/は有名なサイトで、最新作のスクリプトもダウンロードすることができます。もちろん台本が英語なので、実際は日本語の音声または字幕と照らし合わせながら確認した方がいいでしょう。

(4)スクリプトを見ながら役者になった気分で音読する!
そして、最終的にはスクリプトを見ながらお気に入りに役者になり切って、その役者が話すのと同時に感情をこめてセリフを言ってください。聞いたり見たりするだけでなく、実際に気持ちをのせて話すことで自分のものになっていきます。もし可能であるならば、大好きなフレーズだけでも暗唱してしまいましょう。

最後に注意していただきたいのは、1本の映画が仮に2時間だとしたら、上記の勉強法を1日でやってしまうとおそらく3倍の6時間くらいはかかります。ですから時間のある時に勉強するようにしてくださいね。字幕なしで英語を見るのはかなりの上級部類の練習にもなりますので、あくまでも単語や文法をおろそかにしないでください。

単語の覚え方の必殺技教えます

英語の学習において最も躓きやすいのが「単語」です。いったいどのようにして英語初心者は単語を覚えればよいのでしょうか。

まず英単語に限らず、記憶のメカニズムについてお話します。

ドイツの心理学者エビングハウスは記憶と忘却についての実験を行いました。それをグラフで表したものを通称「エビングハウスの忘却曲線」と呼びます。それによると、20分後に42%、1時間後に56%、1日後に74%、1週間後77%、1ケ月後79%が忘れてしまうという結果があります。多くの学習塾や予備校でもしきりにこの「エビングハウスの忘却曲線」について生徒に伝えています。特にここで注目してほしいのが「20分後に42%忘れる」というデータです。つまり、何もしなければ約半分近くが忘れ去れされてしまうのです。ですから、復習を適宜入れていかないと、せっかく覚えたものも時間た経てばすっかり抜け落ちてしまうのです。

また、記憶には「短期記憶」と「長期記憶」があります。短期記憶はその名の通り、短い期間しか覚えていない記憶です。長期記憶はもはや無意識のレベルで、服を着替えたり、歯を磨いたり、その動作自体は忘れないですよね。それだけ長期間定着しているのが長期記憶です。

英単語の学習の場合、初めて見た単語については短期記憶のメカニズムが働きます。これを何とかして長期記憶にする方法を教えます。

(1)何回も目にする
短期記憶を長期記憶にするためには、「習慣化」が必要となります。つまり、何度も見たことがある単語はそう簡単には忘れませんが、ほとんど見たことがないような単語は次に見てもなかなか思い出せません。ですから何度も目にすることが大事です。

(2)何回も目にするためにすること→書く
やはり、オーソドックスですが「書く」という作業は脳神経学的にも正しいようです。漢字も書くことがなければ忘れていくのと同様です。英語も書かなければ忘れていきます。

(3)何回も目にするたにすること→読む
書く以上に大事なのが、読むです。特に、英語の世界では「音読筆写」が重要です。つまり、英語を読みながら同時に書くのです。こうすることで、目、耳、口、手、脳を使う全身トレーニングになるからです。音と文字を一致させることができればよいのです。英語はローマ字とは違います。nameはローマ字では「ナ・メ」ですが、現代英語では「ネイム」です。つまり文字と音が一致しないのが英語の特徴の1つでもあります。ですから、覚えるためには、読んで聞いて書くことが大事なのです。

(4)ごろ合わせ
そうは言っても、ごろ合わせも使えるテクニックです。日本史などの年表を覚える際にも皆さんはごろ合わせを使いませんでしたか。英語でも同様です。ごろ合わせをうまく使ってください。たとえば、baseballは「バ・セ・バ・11(じゅういち)」とか、takeは「連れテイク」とかです。

(5)暗記カードの活用
未だにバカ売れしているのが「暗記カード」です。小さな紙が100枚くらい束ねられていて、リングで閉じられているやつです。表面に英語、裏面に日本語を自分で書きます。これは「フラッシュカード」と同様の効果があり、瞬時に頭を切り替えることで記憶の一助になっています。最近はスマホのアプリでも登場しています。

このように自分のライフスタイルに合わせて暗記をすることが大事です。

単語あるある!通じないカタカナ英単語、世界の英単語

カタカナ英語はとても厄介な存在です。日本人は「カタカナ=外来語=英語」と考えており、あたかも外国人も同様の英語を使うと思い込んでいます。たとえば、「マイペース」は日本語でしか使いません。英語ではat my own paceのように「自分のペースで」と表現します。
〈例1〉I study English at my own pace.(私は自分のペースで英語を勉強します。)

では、通じないカタカナ英語と正しい英語〈主にアメリカ英語〉について紹介します。

①日本語で省略されているもの

(1)リモコン・・・(英語)remote / remote control
(2)エアコン・・・(英語)air conditioner
(3)コンビニ・・・(英語)convenience store
(4)アパート・・・(英語)apartment
(5)デパート・・・(英語)department store
(6)インフラ・・・(英語)infrastructure
(7)セレブ・・・(英語)celebrity

②完全に違うもの

(1)ノートパソコン・・・(英語)laptop
(2)ジェットコースター・・・(英語)roller coaster
(3)ハンバーグ・・・(英語)patty
(4)アルバイト・・・(英語)part-time job
(5)ガードマン・・・(英語)security guard
(6)シーチキン・・・(英語)tuna
(7)コンセント・・・(英語)outlet
(8)マンション・・・(英語)aparment, condominium
(9)ビジネスマン・サラリーマン・・・(英語)office worker
(10)ハンドル・・・(英語)steering wheel
(11)アフターサービス・・・(英語)customer service
(12)イメージダウン・・・(英語)damage one’s image
(13)オートバイ・・・(英語)motorcycle
(14)ガソリンスタンド・・・(英語)gas station
(15)カンニング・・・(英語)cheating
(16)キーホルダー・・・(英語)key chain
(17)キャスター・・・(英語)anchor
(18)ソフトクリーム・・・(英語)soft serve
(19)シュークリーム・・・(英語)cream puff
(20)クラクション・・・(英語)horn
(21)サイン・・・(英語)autograph
(22)サインペン・・・(英語)marker
(23)シール・・・(英語)sticker
(24)タッチパネル・・・(英語)touchscreen
(25)ダンプカー・・・(英語)dump truck
(26)チャック・・・(英語)zipper
(27)テレビゲーム・・・(英語)video game
(28)トランプ・・・(英語)cards

③意味を取り違えているもの

(1)タレント・・・英語では「才能のある」という意味
(2)スマート・・・英語では「賢い」「気の利いた」という意味
(3)マンション・・・英語では「大豪邸」という意味
(4)ハンドル・・・英語では「取っ手」という意味
(5)トランプ・・・英語では「切り札」という意味

④日本人が聞き間違えたと思われるもの

(1)プリン・・・(英語)pudding
(2)ウォーミングアップ・・・(英語)warm-up
(3)スキー・・・(英語)skiing

まだまだありますが、普段使うカタカナの多くは和製英語かもしれません。

1日30分!6か月でできるとっておきの英文法学習プランニング

「英語の勉強をするぞ!」と決めても三日坊主になってしまうのが人間。どうすれば長続きするのでしょうか。それは綿密な計画が必要だったのです。これからご紹介するのは、1日30分、6か月で入門段階にいるあなたの英語力をアップさせるとっておきの学習プランです。

(1か月目1週目)目的意識の確認
なぜ、英語を勉強しなければならないのか、その目的意識を確認するために勉強する理由を10個以上リストアップしてください。そして、今まで英語の勉強ができていなかった理由も10個以上リストアップしてください。

(1か月目2週目)情報収集
どんな教材や参考書がいいのか、調べてください。教材は1つ、参考書も1つに絞ってください。たくさん持ちすぎても仕方ありません。

(1か月目3週目)教材と参考書を購入
インターネットでも買えたりしますが、実際に書店に行って手に取ってみてください。教材の分厚さ、文字の大きさ、解説の詳しさをチェックし、これならば続けられそうか自問自答してください。また必ず音声がついているものを選んでください。

(1か月目4週目)教材と参考書の「はじめに」「使い方」を熟読
テキストを購入したらまずすることは巻頭にある「はじめに」や「本書の使い方」をチェックしてください。正しく使うことが需要です。

また、1か月目のどこかでお手持ちの携帯電話やスマートホンの表示言語を英語に変えてください。英語に変えたからといって知り合いからくるメールは日本語ですし、あなたが打つメールも日本語です。

1か月目は特に参考書を読んだり問題を解いたりしたくても結構です。「早く勉強したい」というこの気持ちがあなたのモチベーションを高めてくれます。

(2か月目1週目)英検やTOEIC(R)でも構いませんから、6か月の学習が終わった後に受けられるように日程の確認をしておいてください。英語の成果を図るうえでやはり資格取得は大きなモチベーションとなります。そして、いよいよ教材に入ります。まずは、参考書を出して、最初の文法単元を1回目は黙読で、2回目は声に出して、3回目は大事だと思われるところに線を引っ張ってください。これで1日が終了です。2日目は、参考書に該当する問題を、「問題集に書き込まず」に解いてください。文法問題は答えだけでなく、問題そのものをノートに写してください。解き終わったら答え合わせをし、解説を熟読し、間違えた問題にはテキストに赤で×印をつけ、自分が解いたノートに解説を写してください。3日目は新たな単元の参考書を3回(黙読、音読、黙読しながら線を引く)読んでください。4日目は3日目の内容に該当する問題を解いてください。5日目は2日目、4日目で間違えた問題のやり直しをしてください。やり直して正解すれば、テキストには青で○を、また間違えた場合は赤で×をしてください。また、参考書や問題に取り組んでいる間、知らない単語が出てくればその都度、それらの単語と読み方(カタカナでOK)と意味をまとめておいてください。どうせなら自分でテストができるように表形式にしておくと良いでしょう。参考書や問題集についているCDがあれば5日目にまとめて音読練習をしてください。

(2か月目2週目~4か月目4週目)
この期間は、1日目、3日目は参考書、2日目、4日目は問題集、5日目はその週のやり直しをしてください。単語の管理も継続です。

(残りの期間)
新たな文法問題集に取り組んでください。もう参考書は時々見るだけで良いでしょう。新たな問題集で演習を重ねてください。単語をまとめること、音読練習は継続してください。